■ストーリー■
主人公月子は、数年前の事故で記憶を無くしている。記憶を取り戻すために精神科に通院していた月子だったが、ある日、催眠療法中に「トミエ」と口走った。そんな中、ある学校で殺された「富江」について操作する刑事が彼女の近くをうろつき始める……
■感想■
Huluに加入したら視聴ができたので見てみました。
酷い、の一言につきる。
山も谷もなく、怖くもなく、オチもつかない。そしてなによりなにがなんだかさっぱりわからないという監督の正気を疑いたくなる映画の出来栄えに拍手したくなる作品です。
原作小説は素晴らしいという話を聞くに、やっぱ邦画ってこの程度のレベルなんだなと納得したくなるほどです。
月子の過去と、彼女の近辺でささやかれる「富江」の正体が曖昧に、すれ違うように描写されている前半はまだよかったのですが、映画を盛り上げるためにも次第に「富江」の正体を段々と明確に描写していかないといけなくなるわけですが、そのやり方が完全に失敗しています。
この時点でもう「恐怖を煽る」ことには盛大に失敗していました。
また、この作品では、結末をつけるために、「なにがなんだかわからないけどなんだか完結したように思わせる」という斬新な手法を採用しており、「これから盛り上がる、これから盛り上がると思っていたら映画が終わっていた」というキングクリムゾンのような衝撃を視聴者に与えます。
これをもしレンタルビデオ屋などで見かけたなら、大人しくB級ゾンビ映画を片手にお酒を飲んでいたほうが余程有意義に過ごすことが出来るでしょう。
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■ネタバレ感想■
最早必要ないのではと思うほどひどかったですね。
富江というキャラクタは、どんな男も彼女を愛してしまうほど美しく、いずれはその男にぶっ殺されるというものらしいですが、演じた菅野美穂はまだしも、その外見設定はなんとかならなかったのかと呟きたくなります。
なんというか芋っぽい。
土に埋まってんのかというほど地味でダサく、さっぱり下半身が反応しません。
外見のせいか菅野美穂の演技も微妙に思えてしまいます。とりあえず薄笑いで声量を落として薄気味悪さを出しておいて、突如怒鳴って恨みの激しさをアッピル、ってところでしょうか。正直浅い。
単なるびっくり人体を持つヒステリックな馬鹿女としか思えないのは監督の腕のせいでしょうか?
それにしても、首だけの状態から徐々に再生していくというのも驚き、ピッコロ大魔王かおのれは。
さりげなく登場していた温水洋一さんが傘で串刺しにされていたのは今作唯一の爆笑ポイント。
この映画、というよりも原作が作られて時期がいつ頃なのかさっぱりですが、登場人物たちの将来設計のナメっぷりが今見るとまったく共感できないところは時代ってやつなんでしょうかね
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