ハロウィンは、テレビ版や劇場公開版など、色々と違いがあるようなのですが、今回見たのは恐らく全ての映像が入ったモノだと思います。
■ストーリー■
家庭内不和と持って産まれた素質のおかげで、子供ながら立派なイカレ殺人鬼に成長する少年、マイケル。精神病院に収監されたが、仮面を被ることで心を閉ざし、15年間の時が流れた。15年後のマイケルは身長2mほどの大男に成長し、手錠を怪力で破壊し警備員を惨殺するというアメリカンらしい大味な方法で脱獄を果たす。スーパーイカレ殺人鬼、マイケルは何処へ。
■感想■
不朽の名作、ということで随分とファンのいる作品のようで、実際ネットで評価を調べてみると高い評価がつけられています。が、私にとってはB級と言って良い出来でした。
この作品をまとめれば、「イカレ頭の大男が、目に入った人間を殺しながら言語障害のヒロインを追う」と言った感じです。
ヒロインは、奇声と「助けて!」としか言わず、ブギーマンことイカレ頭から逃げるときもやかましく泣き叫び、わざわざブギーマンに自分の居場所を教えるほどの優しい娘さんです。
演出上、女性が悲鳴を上げるのは当然のことだとは思いますが、この作品はそれが過剰なんです。とにかく叫んでおけばいいと思ってるんでしょうか。最後の方はやかましくてうんざりしてきます。
で、ブギーマン。彼は元はちょっと陰気な普通の少年でしたが、家庭の事情で発狂。見事殺人鬼となるわけですが、現在ではそういうサイコな殺人鬼というのは使い古されていて、目新しいものではありません。そのせいか、彼にあまり怖さを感じませんでした。この作品が公開されたときは、サイコな殺人鬼というものが新しかったんでしょうかね?
この作品を初めて見たのなら、貴方はきっと、ブギーマンが結局イカレた大男なのか人外の化け物なのか、よくわからず呆れた気分になるでしょう。
少し調べてみたところ、どうやら、原作では元々幼少期のブギーマンについては語られていなかったようです。今作で幼少期のブギーマンのことを描写してしまったがために、ブギーマンに「人間らしさ」が出てしまい、それが作品全体を怖くなくしているのだと思います。
この作品は若い男女のお約束の同衾シーンといい、ブギーマンの特徴といい、13日の金曜日そっくりです。13日の金曜日が好きという方は、視聴してもいいんじゃないでしょうか?
■ネタバレ感想■
本当にヒロインがうるさかったです。もしかすると赤ん坊の頃の泣いてばかりのヒロインとかぶせているのかもしれませんが、だとしたらその試みは完全に失敗したとしか言いようがありません。いっそブギーマンにさっさとヒロインの口を塞いで欲しくなるような、そんなヒロインでした。
ブギーマンの方も、普通に学校に通う少年マイケルの姿を描写してしまったせいでブギーマン=人間という認識が出来てしまい、マグナムで頭をぶち抜かれてもピンピンしてるブギーマンに思わず失笑してしまいました。
少年時代の描写が無ければ良かったと思うんです。突如現れた謎の殺人鬼を、やっとの思い出射殺したと思ったらピンピンしてた。じゃあアイツは一体何者なんだ!? となって、色々想像をかき立てられて怖いんじゃないだろうかと思います。
今作は、期待はずれでしたねー
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