■ストーリー■
ゾンビ三部作の始まりなので、ストーリーは後世のゾンビ映画を見る人間からすると普通の普通。山田太郎くらい普通。
墓参りに来ていたバーバラは、墓を歩いていた男性に突如襲われ、パニックになりながら一軒の家屋に逃げ込む。後から黒人男性、白人カップル、白人夫婦とその娘も同じ家屋に立て篭もることに。
事態は政府が動くほどの大事になっていくが……
■感想■
ゾンビ映画界の名作古典、というよりかは聖典にあたるのでしょうか。
ゾンビの呼び名はタイトルでは「リビングデッド」、生ける屍であり、作中のニュースキャスターは「グール」と呼んでいます。
私は字幕版で映画を視聴したのですが、字幕では「ゾンビ」とされており、時代を感じましたね。
かなり昔の映画、更には低予算ということもあり、そこかしろにそれを感じさせるシーンがありましたね。
撮影技術の向上や、大量の資金を投入できるほどゾンビ映画というジャンルが巨大化した今日では、ゾンビジャンルの歴史を感じたいと思う人だけが見るべき映画となっております。
ストーリーはゾンビ映画の王道。ゾンビに囲まれた人間の集団が一箇所に立てこもり、そして最後はゾンビが防御を破って侵入する。安定のゾンビストーリーです。
見所とすれば、古さを感じさせる演出だからこそ恐ろしいゾンビによる攻撃(特に後半の地下室)でしょうかね。
この作品もロメロ監督なので、どろっとした人間関係も描かれています。といっても、そのスケールはあまり大きなものではありませんが。
マイナスな点を言うなら、やはり女性陣の徹底的なまでの無能っぷりでしょうか。
主人公かと途中までは思っていたバーバラは給料を本当に貰えたのか心配になるほど何も喋らず、もう二人の成人女性も口は出るが役には立たない存在。
役に立たないだけならまだしも足を引っ張るから始末におえない。
ホラー映画特有の役立たず女というのは誰得なのでしょうか?
恐怖の対象を見てしっかりと恐怖してくれる存在というのは必要なのでしょうが、主人公クラスの役所だとその性格が見ている方を確実に苛つかせますからね。
初代ながら、ゾンビの代表的な特徴が窺えます。
「動きはのろい」
「噛まれると感染し、死体でも動く」
「頭部以外への負傷は問題にならない。頭部を破壊されると行動を停止する」
ここらは代表的ですね。最近のゾンビは動きが早いですが。
作中では石や棒きれを使用したり、車のドアの仕組みをある程度理解できている節があることから、生前の知能をある程度残しているというのは、その後のロメロ作品とも共通です。
が、他のゾンビ作品を見ると、この特徴に関しては忠実に継承しているわけではない作品が多いように感じます。ゾンビは知能は無いに等しい存在として動かされている作品が多いように感じるのですよね。
ただ、この映画のゾンビはある程度知能が残っている割に、火を怖がったりするのが少し不自然に思えましたが。
ゾンビ映画が好きなら、その歴史を感じるためにも見て損はないと思います。
ただ一般向けではないので星は3つです。
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