ARMORED CORE REPRISES 購入しました。
1系列とFF、そして4系列しかやったことがないので、何個か知らない曲もありましたが、それでもやはりイイネ!
さて今回は歌詞が追加され話題になっているthinker-reprise-の考察をしたいと思います。
[55回]
まずは全ての歌詞と、その直訳を。
① I'm a thinker 私は思想家だ。
② I could break it down 「それ」だって殺すことが出来る。
③ I'm a shooter 私は射手だ。
④ a drastic baby 極端な(方法しか知らぬ)赤子だ。
⑤ agitate and jump out 煽動し、(衆目を集め (飛び降り
⑥ feel it in the will 「それ」を (内なる意志 (未来 に感じる。
⑦ can you talk about deep-sea with me お前は私と深海について語ることができる。
R① highway to down and out 道から (落ちぶれ (叩き落とされ
R② push it on,round and round ぐるぐる回って (~し続ける (危険を冒し続ける
R③ straying the way to the sun 太陽への道を彷徨い続ける。
R④ no man know me. 誰も私を知らない
R⑤ I'm sleeping well よく眠っていた
R⑥ no thinking it anymore これ以上「それ」を考えることはない
R⑦ hey,I want to see the rising sun なあ、日の出が見たかったんだ
⑧ the deep-sea fish loves you forever 深海魚はお前を永遠に愛する。
⑨ all are as your thinking over 全てはお前の考えた(熟考した)通りだった。
⑩ out of space,when someone waits there (宇宙 (領域 の外、誰かがそこで待っているとき
⑪ sound of jet,they played for out ジェットの音、それは彼らが外にでるためにさせている。
drastic : (行動・方法が)徹底的な、極端な
deep-sea : 遠洋、深海
push on : (急速の後)再び旅を続ける (困難を乗り越えて)し続ける
round and round : ぐるぐる回って
be down and out : 落ちぶれている、一文無しである ノックアウトされる
anymore : もはや これ以上
think over : 吟味する 熟考する
sink : 沈む
まず、追加歌詞抜きで考えます。理由は後述。
追加歌詞抜きということはつまり4の通常版thinkerですね。
これは、アナトリアの傭兵がフィオナに向けた歌であると考えます。
上に記した歌詞の最初に記載された番号を使って、歌詞解説を行っていきます。
まず①②ですが、break it down の「it」はなんなのか? これは、raven wood でも議論されていたように、「神」ではないかと考えます。
4のOPではこんな文章が出てきます。
「In the Myth」「God Is Force」
神話では、神は力だ、と。そしてその直後に、アリーヤが登場します。これはつまり、「神=力=ネクスト」ということを表します。
歌詞に戻りますと、これは国家解体戦争でネクストに敗北した主人公が、リンクスとなることで「神=ネクスト」を殺せるようになった、ということだと考えます。
そのことで増長した主人公が、自らは「思想家」である、と語っています。
金のために戦うレイヴンから、今や「コロニーを守る」という大義ために戦うリンクスへと変わったことでそのように語っているのでしょう。
ですが③④では、一転して、自分は「射手」で、「drastic baby」であるとしています。
drasticをどう訳すか悩みましたが、「drastic : (行動・方法が)徹底的な、極端な」とありますので、極端な行動、つまり「ネクストによる戦争行為」しかできない赤子である、と訳しました。
これは、大義のために戦っていて満足を得ていたアナトリアの傭兵でしたが、最後は結局アナトリアは壊滅してしまいます。
それに絶望し、また自分の思い上がりに気がつきます。
所詮自分はただの「射手」に過ぎず、それは戦争という極端な方法しか知らないバカな奴(=赤子)だったんだ。という自嘲の歌詞なのでしょう。
⑤⑥は、「agitate and jump out」という部分は、「煽動し、衆目を集める」としました。jump out に少し不安がありますが。
これは、ハイダ工廠粛清でリンクス戦争を煽り、企業を単独で壊滅させたことで世界の注目を集め、消さなければならないイレギュラーとして見られた主人公の行動です。
そして、神すら殺せる自分の力を過信し、アナトリアの傭兵は、遂に自分こそが神 「feel it in the will」だと思い上がります。
⑦では、化け物のような活躍をし、またそれで思い上がって増長していた自分を嘲りながら、フィオナに
「そんな俺と『deap-sea』について語ろうってのかい?」
とアナトリアの傭兵は聞いているのではないでしょうか?
「deap-sea」は難しいところで、「戦場」か「最低な場所」でしょうか。戦場の方が若干しっくり来ますね。
⑧での「deap-sea fish」は主人公自身のこと。「戦場の兵士」ってところですね。
主人公はフィオナを愛してる、という内容になります。
⑨⑩⑪は難しいですが、
⑩での「space」は戦場を表し、つまり「戦場の外に帰りを待つ人がいる時」、と訳しました。
⑪は「played for out」が難しいですが、「for out」、つまり「抜け出すためにplayed」と考えました。
繋げると、「戦場の外に帰りを待つ人がいる時、戦士はその人の元へ帰るためにジェット音を轟かせるんだ」という内容だと思います。
そして⑨、「全てはあなたの考えていた通りだった」というのは、フィオナの考え方、でしょうかね。
4では歴代でもデレデレのオペ娘であるフィオナが度々主人公の身を案じています。
AMS適正の低いアナトリアの傭兵の体を心配し、出撃前には帰ってくるようにお願いし、ハードの「marche au」では即時撤退を提案したりしています。
思うに、アナトリア壊滅前で、思い上がっていた主人公はこういうフィオナの言動を理解できず、かつ苛立ちを覚えていたのではないかと。
それが全て終わり、結局アナトリアは壊滅。金のためではなく大義のために戦っていたと自惚れていたが、レイヴンだった昔と何も変わらず、ただ戦い続けていただけだったと気がついてようやく、フィオナの考えを理解します。
戦争など空しいだけで、それしかできないレイヴンやリンクスなどもっと空しい存在。そんな人間の帰りを案じてくれる人間がいるなら、彼らはそこに帰るために機体を駆るんだ、って感じでしょうか。
以上が、通常のthinkerの私なりの考察です。
では、以上を踏まえた上で、バリバリの意訳を付けてみました。
① I'm a thinker
私は「思想家」だ
② I could break it down
神だって殺せる
③ I'm a shooter
私は「戦士」だ
④ a drastic baby
殺す事しかできない愚か者だ
⑤ agitate and jump out
戦って戦って
⑥ feel it in the will
神を自らに感じてしまうような
⑦ can you talk about deep-sea with me
そんな私と貴女は語り合えるのかい?
⑧ the deep-sea fish loves you forever
愚かな戦士は貴女を愛している
⑨ all are as your thinking over
全ては貴女の言っていた通りだった
⑩ out of space,when someone waits there
戦いしか知らぬ戦士の帰りを待つ人がいるなら
⑪ sound of jet,they played for out
戦士はそこに帰るために戦う
長くなったので、本命の追加歌詞の考察は次回にします。
なお、訳に当たって、raven wood や、ネットに公開されている先人たちの考えを参考にしております。
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