マブラヴのエクトラ、アンリミテッド編をすっ飛ばしてやったからか、ちょっとあっさり終わった感がありますね。
この作品の感想では、主人公の成長・性格についてとグロCGを何度も出すこと、そしてラストの展開に不満が多いようです。個人的には、その三点は気になりませんでしたね。
主人公をヘタレだのなんだの言う意見が多かったのは、恐らくはまりもちゃん関連なのでしょうけど、これに関してはそこまでにどれだけ感情移入ができてるかどうかで決まってしまうのでしょう。
泣きっ面に蜂ってレベルじゃねーぞって展開でしたが、これでボロボロにヘタレる主人公に文句をつけることは私にはできませんねー。
成功からの挫折を味わった直後の、自分に責任がある知人の死傷事件×3。こりゃあ凹みますって。
グロCGに関しては無問題。むしろフラッシュバックってあんな感じでしょうしよくできてると思いましたよ。絵柄もリアルでないのでそんなにグロ度高くないですし、おすし。
ラストに関しては、純夏とくっつくエンドを望む声が多かったですね。ただ、結局元の世界に戻ったんなら、元の「ハーレムラブコメ」に戻るのがいい、ってのもおkだと思うのです。勿論、オルタネイティヴは純夏に感情が入れ込むようになっているので、そう思うってのはそれだけシナリオが優れているということなのだと思います。
むしろ私は、ロボットものの割には戦闘が少なめであることや、因果律量子論なんかの説明が長くてだるいこと(香月博士との会話で進展するから余計に長く感じる)や、まりもちゃんの一件以前の向こうの世界への移動が面倒に感じましたね。ココらへん、前作をやっていないことも大きく影響しているはずですが。
毎度毎度、戦闘の度に丁寧に死亡フラグを回収していく仲間たちも、まりもちゃん以降は完全に空気。どーせ死ぬんだろうという気分にどうしてもなってしまうのです。最後のヒロイン5人衆壊滅も予測済み。最も、あそこできちんと殺さないと元の世界に戻ることにより違和感を覚えてしまいそうなので仕方ない措置だとは思いますが。
「さっさと打てよ」とのお叱りをほうぼうから受けている冥夜の最期でしたが、個人的には満足。冥夜というキャラは気に入りましたし、純夏と白銀、そして冥夜のすっきりとした三角関係を精算するシーンですし、長くて当然かと。
最終決戦は、武が戦術機ではなくスサノオに乗ってしまったことが残念ですねー。そうでないとダミーの信号を使って武を騙すことができなくなってしまいますが、ガンダムに乗るアムロとビグザムに乗るアムロだったら前者の方がかっこいいわけで。折角他のキャラは武御雷に搭乗してるんだし、武にもエースとしての活躍をして欲しかったなと思うのが感情移入してた私の感想です。
にしてもよくもまあこんだけの設定を作り上げたものです。ただの宇宙怪獣襲来ものに終わらず、人間同士の連携がうまく行かない様や、人類を救済するための異なるアプローチ方法であるオルタネイティヴ4と5の対立などがはさまれていて、物語を構成していました。BETAの生態、目的が不明瞭であることもこちらに想像をかきたてさせ、いいアクセントになっています。
マブラヴ本編の呑気なキャラクターのまま5人組が出るわけではなく、それぞれがちゃんと「滅亡寸前の世界」の軍人として描かれていることも好感度が高いです。外見はかなり萌え系列ながら、それぞれが軍人だということをわからせる説得力があった気がします。恐らくそれは、エロゲの攻略可能キャラという位置づけから抜け出さない程度の個性を残しつつ、こと作戦や任務になると彼女らの覚悟を前に出す、という方法で成し遂げているものと考えます。
図書館戦争の主人公なんかは、「只の馬鹿女が戦争ごっこやってる」という印象が強かったため、こういうキャラはありがたいです。ギャグ要員の一人であった月詠さんやまりもちゃんも、BETAに対する軍人として主人公に強い影響を与える存在に昇華されています。
ちなみに、オルタと本編の月詠さんのキャラのギャップにやられたのは私です。月詠さん大好き。
ということで、今後はマブラヴ本編のゆるいラブコメもやってみようかと思いました。が、どうやら古過ぎてWindows7だと起動できない可能性があるようで、これは残念です。かなり昔だから中古ソフトで安く仕入れられると踏んでいたので。
これからはトータル・イクリプスの展開に期待しつつ、マブラヴの各外伝作品をやっていこうかと思います。