■ストーリー■
ゾンビと人間の数が逆転した世界。フロリダ州の地下墓地には十数名の人間達がいた。
ゾンビを研究する科学者と、その護衛役の軍人。そして何人かの民間人だ。
生存者の捜索は毎度無駄に終わり、科学者は目立った効果を出せず、指揮官であったクーパー少佐の死亡で代わりの指揮官となったローズ大尉は苛立っていく。
ローズ大尉が高圧的な地下支配をはじめると、グループ内では不穏な空気が立ちはじめるが……
■感想■
Day of the dead というのが本当の題名のようです。ゾンビファンには有名な作品らしく、やっとこさ私も見てみました。
邦題の「死霊のえじき」だとゾンビでないホラー映画のようなイメージがあったので今までノータッチだったのです。
うーん、面白い。
昔の映画ですが、グロテスク描写も気合入ってるので現在でも十分満足できる内容です。下手なゾンビ映画よりもきちんとグロイ!
また、ゾンビ映画の二つ目の醍醐味でもある、「閉鎖された空間での人間関係」もこじれまくるのでグッドです。
研究のために様々なことを要求する科学者グループと、その要求を満たしても成果が出ず、自分たちだけが犠牲を出すことに不満な軍人グループの対立ですね。
この軍人のリーダーが、また高圧的で良い感じです。やはりこうでなくては。
ストーリー全体を見ると、閉鎖空間が破壊されて脱出、というゾンビ映画お約束の内容なのですが、これはもう仕方のないこと。それ以外のストーリー展開をするゾンビ映画ってなかなかないのでは?
科学者の研究成果の結果、がなんだか妙な感動を呼び起こします。不思議な映画です。
個人的に満足でした。最高のB級映画です!
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■ネタバレ感想■
ローズ大尉はやたら威張って地下を支配したがります。
彼は軍人の中でも最も多くの銃を保有していますね。ライフル1挺と、リボルバーを2丁です。
ミーティングの席ではそれを見せびらかすように服を脱いでご披露していますから、銃こそが彼の権力の象徴で、拠り所なのでしょう。
実際、後半に銃を失い、ゾンビが地下に雪崩れ込んでくると真っ先に部下を捨てて逃げ出してしまいます。
それまでは部下をゾンビのエサにされて怒っていたのに、銃が無くなった途端にこれですから、面白い。
で、彼はご丁寧にドアに鍵までかけて遅れてやってくる部下を見捨て、銃を手に取ります。
結局、今作最大の萌えキャラ、バブによって復讐を果たされますが、最期まで見所のあるキャラクターでした。
科学者じーさん(名前失念)の研究熱心なところもすごい。
軍人の死体の存分に利用して研究をしています。
ローズ大尉の恐怖政治と言い、このマッドサイエンティストと言い、閉鎖空間で人間が凶悪化する様を表現してるのかもしれませんが、このじーさんに限っては平和なときでもこういうことをやりそうですねw
結局、主人公のサラと民間人二人が生き残って南の島に。
ハッピーエンドで良かったと思う気持ちと、バッドエンドを見たかったという気持ちが同時にわき上がってきます。
うーん、特に不満な点が無いのがすごい。個人的にすごく面白かったです。
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