勢いに乗って大人買い、そして集中攻略。
これに関してはネタバレしないでストーリーを書くことが難しいので、全てネタバレ前提で書いていきます。
[3回]
■ストーリー■
オルタネイティヴ5の発動と、人類の一大反攻作戦「バビロン作戦」が決行された世界。G弾の集中運用は大津波とそれに伴う海面の変化を生み出し、干上がった海水で大地は塩まみれになった地獄の世界。
アメリカ東海岸からシアトルまで3000キロを横断した「英雄」龍波響中尉は、日本帝国にとって最後のエデンとなるシアトル内のタコマ租借地で、政治に翻弄されながらもその目標を果たそうとする
■感想■
分割商法が取られているため、The day after はまだ途中ですが、毎回読み切りの短編が付属してきます。クロニクルズ01は全体的にボリュームが少ないということで、値段に対する不満が噴出したようで、それ以後は値段に見合うボリュームが付きました。特にThe day after のスケールはオルタ本編並です。ということでまずTDAから。
完結していないのでなんとも言えませんが、主人公龍波響は、オルタにおける白銀のできなかったことをやる存在なのかと推測しています。
オルタでは白銀は世界を救うための大きな偉業を成し遂げましたが、彼がオルタ中に言っていた「権力が欲しい。そのために軍内で地位を向上したい」という発言や、人類同士の諍いは解決されること無く終わってしまいました。
それに対して、龍波は明確に「英雄路線」を走っており、確実にこれから帝国軍で大きな位置を占める存在になっていくのでしょう。
そして、バビロン災害によって人類は縮小され、アメリカの一部地域に日米仏加のみが存在し、それだけが残された人類です。物語を作る側としては、非常に複雑で難しい国際利害をバビロン災害によって四カ国までに単純化できたので、これでオルタで武が「理想論」として実現できなかった人類統合の夢が実現しやすくなっています。
勿論、フランスがアメリカに「見捨てられた」と怨恨を抱いている描写があったり、横浜基地から海兵隊が命を賭けてまで持ちだした謎の存在があることが今後の物語において大きな障害になるでしょう。
物語の展開に期待が持てるなら、キャラクターに関しても期待が膨らみます。
龍波は比較的典型的な主人公タイプではありますが、読者に嫌われるほどの要素もなく、燃える展開においてはきっちりと働いてくれる存在です。
柚香との関係がどうなるのか、18禁ではないようなので結局煮え切らないままな気もしますが、帝国軍内には嫌な女キャラクターが存在しないので楽しく見ていられます。
まりもちゃんの後任の大尉(名前失念)が嫌なキャラとしてアピールされていたのは、その後の落差のための露骨な演出ではありましたが。
エレン・エイスがお気に入りです。
そして何より、オルタで活躍したキャラクター達がしっかりと出番を持ち、それが非常に大きな存在であるという点に注目ですね。
生きていた将軍が煌武院悠陽ではなく御剣冥夜っぽかったり、なぜか将軍(=冥夜)と敵対する斑鳩の配下に近衛の服来た武がいたりと、謎は深まるばかり。
後は、3バカがいるのに侍従長が月詠のマヤさんであったり、などなど。緑髪の月詠さんのほうが好きなので残念きわまりないです。
残念な点は、分割商法で生殺しにされる点と、海兵隊所属のリリアさんでしょうか。TDA00では全く理解できない持論を振りかざして読者を困惑させ、メインキャラ補正でそれを無理やり実現。ついでにいたインドキャラはドヤ顔で何かを語ってくるというストレス満載の展開にTDAに期待を失った方もいたことでしょう。
実際、00は話の短さと、非常に単純化できるストーリーのせいで、殆どリリアという存在をこちらにわからせるための作品であったと感じます。「生き残ったJFKに横浜基地から持ちだした極秘存在があって、それを持ちだした衛士がシアトルに到達。ついでにJFKはBETAに襲われて地表構造物を建造開始」ってのが重要な点ですから、01の最初に簡単に掲載出来る程度の分量のはずです。
それをわざわざ短さとリリアの性格の批判喰らってまでやったってことは、この後はリリア大活躍のシーンがあるってことでしょう。憂鬱なことに。
00で十分辟易したのに、03でもしゃしゃり出てくるリリアさん。マブラヴでこれほど受け付けられない女キャラも珍しい。
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